落語の演目

胴斬りどうぎり

滑稽噺按摩武士

胴と足に切り分けられた男が、それぞれ別の仕事について言伝を交わす話。

あらすじ

酒に酔った男が、通りがかりの侍に悪態をついてしまったため、真っ二つに斬り捨てられ、胴体と足とが別々に暮らすことになりました。

もう一方の足のほうは、そこからいくらか離れたこんにゃく屋に住み込んで、来る日も来る日もこんにゃくを踏む仕事にいそしんでいます。

友だちが胴体を見舞うと、「目がかすんで仕方がないから、頃合いを見て三里に灸をすえるよう、足に伝言してくれ」と頼まれました。

友だちが足のところへ伝言に行くと、足はこう頼みました。「おそれ入りますが胴へもういっぺん伝言してください。あんまり湯茶をたくさん飲むなといってください。どうも小便がちかくなっていけねえ」

成立と背景

原話は、宝永二年に出た『軽口あられ酒』に収められている「喧嘩胴切」ですが、そちらにサゲの部分はありません。

本来のサゲは女湯をのぞく際の下ネタだったのが、あまりに露骨なため今の小便のサゲに変えられたといわれます。ただし小便のサゲ自体は『甲子夜話』にすでにあるため、もとは小便のサゲだったものが一度バレに改作され、また戻ったとも考えられています。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ