団子兵衛だんごべえ
家主に気を使う下回り役者が、舞台の上で客席と目を合わせてしまう話。
あらすじ
七代目団十郎の弟子で、下回り役者の団子兵衛は、毎晩芝居がはねるのが遅いため、家に帰るころには長屋の木戸が閉まっています。
そのたびに家主を起こして開けてもらうので、団子兵衛は家主にすっかり気を遣うようになりました。
ある日、家主が団子兵衛の出る芝居を見物に行きます。雲助の役で登場した団子兵衛は、投げ飛ばされて四つんばいになり、ひょいと顔を上げました。
その先には、舞台のすぐ前に陣取った家主の姿がありました。「おや、団子兵衛さん」家主が声をかけると、団子兵衛はこう答えました。「家主さん、今夜も路地をお願い申します」
成立と背景
鹿野武左衛門の『鹿の巻筆』(貞享三年刊)所収の「堺町馬の顔見世」を原話とする説がありますが、これは別の演目「武助馬」の原話とされます。「きゃいのう」の別名でもあります。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

