大丸屋騒動だいまるやそうどう
別題: 大丸騒動、村正
名刀村正を離さない次男が、芸者との仲から刃傷沙汰を起こす話。
あらすじ
京都伏見の質屋、大丸屋の次男惣三郎は、質流れで手に入れた名刀村正をいつも肌身につけて過ごしていました。芸者のお時を身請けして囲っていましたが、家の者に反対されて気がふさぎ、番頭付き添いで養生をしています。
それでもお時の顔が見たくなった惣三郎は、番頭が止めるのも聞かずに抜け出し、お時のもとへ出かけてしまいました。ところがお時につれなくされ、腹立ちまぎれに村正を振り回してしまいます。
鞘が割れて刃がむき出しになり、お時も下女のお松も命を落としました。惣三郎の姿が見えないのを心配して駆けつけた番頭も、そのまま切り殺されてしまいます。
血刀を下げたまま祇園をさまよい、死人の山を築いていく惣三郎のもとへ、兄の惣兵衛が駆けつけ、後ろから羽交い締めにして取り押さえました。
取り囲んだ役人が「刀傷一つ付かぬとは不思議なやつじゃ。そのほうは何者じゃ」とたずねると、惣三郎は答えました。「はい、私はきっても切れぬ、伏見の兄でございます」
成立と背景
上方の噺で、講談から生まれた話とされています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

