ペかこべかこ
別題: べかこ鶏、べっかこう
あかんべえをした噺家に、屏風の鶏が同じしぐさで応じる話。
あらすじ
上方の噺家が、肥前武雄の湯治場に泊まっていたところ、お姫様が病気なので慰みに一席やってほしいと頼まれ、殿様の御殿へ上がることになりました。
通された部屋には、狩野永徳が描いた鶏の衝立が置かれていました。待っているあいだ、腰元たちが「芸人が来たというが、きっといい男だろう」と代わる代わる覗きに来ますが、みすぼらしい姿にあきれてすぐに帰っていきます。
腹を立てた噺家がペッカコー、つまりあかんべえをしてみせると、腰元たちは驚いて逃げ出し、屋敷じゅうが大騒ぎになりました。
家来たちが噺家を取り押さえて柱に縛りつけ、「明朝、鶏が東天紅と鳴いたら許してやる」と言い渡します。
困った噺家は、衝立の鶏に向かって「東天紅と鳴いておくれ」と頼み込みました。すると鶏が絵からすうっと抜け出てきます。
鳴いてくれるのかと喜んだのもつかの間、鶏はバタバタと羽ばたいただけで、こう鳴きました。「ペッカコー」
成立と背景
上方の噺です。上方では鶏の鳴き声を「コッカコー」といい、それに「ペッカコー」を掛けたサゲになっています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

