四人癖よにんぐせ
別題: 癖ぞろい、―一―人癖
それぞれの癖に罰金をかけた四人が、こらえきれずに出してしまう話。
あらすじ
鼻を人さし指でこするくせ、両手で目をこするくせ、着物のそで口を引っ張るくせ、「こいつはいいや」と言いながら手をたたくくせ、それぞれ違うくせを持つ四人が集まりました。
くせをやめようという話になり、くせが出た者から五十銭の罰金を取ることに決めます。
ところが四人とも、我慢できずについくせを出してしまいます。「あそこに鳥がいる」と指でさす格好をしながら鼻の下をこすり、「どこに」と両手で目をこすり、「もう飛んでいっちゃった」とそで口を引っ張りました。
残る一人が「三人ともくせをやったから五十銭ずつ出しな」と集めて一円五十銭にし、こう言いました。「なるほど、こいつはいいや」
成立と背景
しぐさで見せる趣向のため、ラジオには向かない噺とされています。登場人物を三人にして演じる場合は「三人癖」の題になります。
原話は元禄十四年に京都で出た『百登瓢箪』の「癖はなほらぬ」や、宝永二年に京都で出た『露休置土産』の「癖者の寄合ひ」などとされ、同様の趣向は中国の書物『笑林』にも見られます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

