釣指南つりしなん
釣りの手ほどきと称して、糸の引きを当てさせる稽古をする話。
あらすじ
無類の釣り好きだった男が、あるとき町で「釣指南」という看板を見つけ、さっそく弟子入りをすることにしました。
先生はまず釣り道具一式を弟子に手渡し、高い場所に上らせて糸を下に垂らすよう指図します。先生が下から糸を引っ張って「これは何の魚の引きか」と尋ねると、弟子は「ハゼでしょう」と答えました。
「よくわかった、なかなか鋭いな。ではこれは」と続けて引かれ、弟子は「キスでしょう」と答えます。こうしたやりとりをくり返しているうちに、先生は糸をぐんと引いて、弟子を引っ張り落としてしまいました。
引っ張り落とされた弟子は、「先生ひどいなあ。これはいったい何の引きです」と抗議しました。
先生は落ち着いた様子で、こう答えました。「河童だ」
成立と背景
原話は、安永五年に江戸で出た『鳥の町』に収められている、同じ「釣指南」という話です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

