落語の演目

辻八卦つじはっけ

滑稽噺占い銭勘定

別題: 辻易者、五段目八卦、大道易者

通行人の相を当てて見せる易者が、芝居好きの問いに詰まる話。

あらすじ

大道に店を出した易者が、集まってきた通行人の顔をひとりひとり見回しては、「貴公はそばかすがあるから相場師、そちらの方は金壺まなこで口は鰐口、髪は針金のようだから金物屋」などと、口から出まかせに言い当てていきます。

そこへ、いましがた芝居の忠臣蔵五段目を見てきたという芝居好きの男がやって来て、筋書きをひととおり話して聞かせ、「この定九郎は何に生まれかわったんでしょう」と尋ねました。

易者は「なんだ、それで五段目一幕しゃべったのか。定九郎はウシに生まれかわった。今もってシシに追われている」と答えます。男が「勘平は」と重ねて尋ねると、易者は「湯屋の三助だ。いまだに鉄砲の縁が切れず、音を立てている」と答えました。

これを聞いていた大勢の中から、立派な身なりの人物が進み出て、「貴公の鑑定には恐れ入った。して、由良之助は何に生まれかわったか」と尋ねます。

易者は答えに詰まりましたが、「易者、易者」とせきたてられ、こう答えました。「ははっ、いまだ誕生つかまつりませぬ」

成立と背景

サゲは、歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」四段目で、判官の問いに力弥が「いまだ参上つかまつりませぬ」と答える場面をふまえたものです。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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