四十八手しじゅうはって
三途の川で婆と相撲を取ることになった力士の、決まり手の話。
あらすじ
まだ取的だった相撲取りが病がもとで亡くなり、身ひとつであの世へ旅立って三途の川までやってきました。渡し舟の番をする婆に船賃を求められますが、一文も持ち合わせがありません。
婆は、何か芸ができれば無料で乗せてやろうと持ちかけます。取り柄の少ない力士が困っていると、婆は自分と相撲を取って勝てばただで渡してやろうと言い出しました。
仕切り直して立ち上がってみると、この婆はたいそう強く、力士があの手この手と数々の決まり手を繰り出しても、なかなか勝つことができません。
そこで力士が婆の前袋の中へ手を入れてかき回すと、たちまち婆はぐったりと座り込んでしまいました。「お相撲さん参ったよ。相撲に四十八手のあるのは知っていたが、クジッ手とは知らなかった」
成立と背景
男女の仲を扱ったバレばなしの一つです。サゲは、指などで探るしぐさを表す「くじる」という動詞と、相撲の決まり手を数える「手」ということばを掛け合わせたものです。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

