奈良名所ならめいしょ
別題: 大仏の眼
大仏の目玉が落ちた騒ぎを、綱を伝った子供が収める話。
あらすじ
気心の知れた大阪者の二人連れが、そろって伊勢参りに出かけます。その道中でまず奈良の町に立ち寄り、あちこち見物して歩きました。
大仏の前まで来ると、大勢の人だかりができて大騒ぎになっています。わけを尋ねると、大仏の目玉が落ちてしまったのだといいます。
そこへ小さな孫を一人連れた老人が人込みをかき分けて現れ、先端にかぎのついた長い網をひょいと投げて、大仏の下まぶたにうまく引っ掛けました。
網を伝って孫がするすると登り、目の穴から中へ入って、内側に落ちていた目玉をはめ込みます。ところが今度は孫の出て来る場所がなく、一同は気をもみました。
やがて孫は大仏の肩から出て、綱を伝って降りて来ます。これを見た一同はこう言いました。「ああ、利口な子だ。目から鼻へ抜けた」
成立と背景
上方の「東の旅」という一連の噺の最初にあたる演目です。東京では「大仏の眼」という題で、まくらや短い一席物として演じられます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

