村芝居むらしばい
村の芝居自慢を始めた権助の話が、失敗続きで進む話。
あらすじ
ある大店で芝居を催すことになりましたが、役者が足りません。飯たきの権助が呼ばれ、芝居ができるかと尋ねられると「できるかなんてもんじゃねえ」と、村祭りで芝居をしたときの自慢話を始めました。
権助の話では、村の芝居で忠臣蔵の五段目を演じることになったものの、カツラがありませんでした。地髪でやることになりましたが、あいにく権助は目を患ったときに頭を丸めてしまい、髪がありません。
あわててホクチやモグサ、糸くずなどをかき集めてカツラをこしらえ、勘平の役を演じました。ところが灯火がカツラに燃え移り、頭が火事になってしまいます。
権助は痛みをこらえて声も出さずにいましたが、まわりが「声を上げろ、声を上げろ」とはやし立てます。そそっかしい一人が「声」を「肥」と聞き違え、こやしを浴びせかけたので、火はますます勢いを増しました。
煙と炎に包まれるなか、「くせえのくさくねえの、これがほんとのやけくそだ」という地口でこの一幕は締めくくられます。
成立と背景
この地口を落ちにした演じ方は品川の円蔵によるもので、当代の正蔵も高座にかけています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

