子猫こねこ
別題: 下女子猫
よく働く下女が子猫の生血を吸うところを見られ、身の上を語る話。
あらすじ
大阪船場のある問屋に、田舎育ちの下女お鍋が奉公に上がりました。休まずよく働く姿が評判になり、やがて嫁にもらいたいと望む者まで現れるようになります。ところがある夜、思いがけない場面を人に見られてしまいました。
見られたのは、飼い猫の子を捕らえて生き血を吸っている姿でした。問い詰められたお鍋は、これは親の因果が自分に報いたものだと打ち明けます。猟師だった父が、殺生をやめてほしいという娘の頼みを聞き入れなかった罰で、他人が可愛がる子猫を捕らえては生き血を吸う病にかかったのだと語りました。
お鍋の身の上を尋ねた相手が「おまえの生まれはどこだ」と聞くと、お鍋は「海田です」と答えます。重ねて「カイダ、カイダとはどこだ」と聞かれ、「芸州です」と答えたところ、相手はこう得心しました。「ああ、それでネコをかじるのじゃ」
成立と背景
芸州とは、安芸国、いまの広島県を指す呼び名です。同時に芸妓の異名でもあり、芸妓を指す隠語がネコであったことから、生まれが芸州だと聞いて猫にかけるという、このサゲが成り立っています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
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- 歴史的音源(れきおん)
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- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

