地獄めぐりじごくめぐり
別題: 地獄八景、地獄旅行
隠居にもらった薬で地獄見物に出た二人が、閻魔の腹の中で暴れる話。
あらすじ
隠居のところへよく出入りしていた熊さんと八さんの二人が、旅に効くという薬を隠居からもらい、これをのんで、そのまま連れ立って地獄見物に出かけることにしました。
あの世に着くとまず役人につかまり、生前の行いについてざんげをさせられました。そのあと赤鬼がこぐ渡し舟に乗せられて、三途の川を渡っていきます。
そうこうするうちに、二人は閻魔大王にひと呑みにされてしまいます。閻魔の体の中で暴れて綱のようなものを引っぱり出し、くしゃみやしゃっくりを次々に誘発しているうち、気がつくと隠居のところへ逆戻りしていました。
隠居が種明かしをします。「おまえがた二人がエンマ大王の腹から出られたわけだが、飲んだ薬が大黄の黒焼きだ」「道理で至極(地獄)利きがよかった」
成立と背景
上方で「地獄」または「地獄八景」と呼ばれていた噺を、三代目三遊亭円遊が東京に持ち込んだものです。大黄は下剤の名で、大王と掛けてあります。
上方で演じるときのサゲは「大王飲んでくだしてしまう」と、東京版とは少し違う言い方になります。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

