人まねひとまね
別題: 斡鵡返し、まね馬鹿
何でもまねをしろと言われた与太郎が、川へ飛び込むところまでまねる話。
あらすじ
「人のまねもいい加減がいい」という前置きで始まる噺です。与太郎が隠居のところへぬっとやって来ました。
あいさつの仕方を教えてほしいという与太郎に、隠居は「なんでも人の言う通りをまねすればいい」と教えます。こんにちはと言われたらこんにちは、暑いなと言われたら暑いなと返せばいいということでした。
すっかり思い込んだ与太郎は、長屋のおかみさんの立ち話から誰かれかまわず、言われたことをそっくりそのまま口まねするようになります。
気味悪がった男が車で逃げ出すと、与太郎も車で追いかけます。男が芝居小屋に逃げ込んで隣の席に座ると、与太郎もついて来て腰を下ろしました。
男が役者にかける掛け声をまねされ、いよいよ気味悪くなった男は外へ出て橋の上から川へ飛び込み、泳いで対岸へ渡ります。
与太郎も同じように橋の上から飛び込みましたが、泳ぎを知らないのでそのまま沈んでしまいました。
成立と背景
上方の演出では道頓堀川に飛び込む筋になっています。上方には「さあこれからはこちらがまねする」という違うサゲで結ぶ、別の「人まね」もあるといわれます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

